土葺き屋根とは?
解体工事で時々見かける土葺き屋根について解説します。

土葺き屋根とは?
土葺き屋根とは、瓦の下に粘土質の土を敷いて瓦を固定する伝統的な工法です。江戸時代からあった工法なので歴史が古く、昭和初期のころまで多くの家屋で採用されていました。
なぜ土葺き屋根が発展した?
昔は現在のように瓦をくぎや金具でしっかりと留める技術がなかったため、瓦自身の重みで屋根を安定させる方法として土を使う土葺きが実用的でした。
また、土は断熱性や保温性、防音性などの利点があり、特に四季のある日本では変化する気候に対応できる工法でしたし、土なのでどこにでもあって安価に導入できるという利点も大きかったようです。
土葺き屋根の見分け方
土葺き屋根かどうかを見分けるには瓦を取ってみるのが一番ですが、そうでなくても簡単に見分けられるケースもあります。
例えば昭和20年以前と思しき古い家屋の場合はそれだけでかなりの確率で土葺き屋根の可能性が高いです。築100年前後以上の建物の場合、住居屋だけでなく寺社なども土葺き屋根の可能性があります。
また、土葺きの屋根は経年により土が動き、その上に乗っている瓦が波打つように見えるケースがあります。屋根がたわんでいるような印象である場合は土葺きである可能性が高いといえるでしょう。
現代では使われていない
土葺きの屋根は現在使われることはありません。法律で禁止されているわけではありませんが、重く湿気を含みやすい土を屋根に乗せてしまうと、耐震性や構造計算の面から選択肢から外れてしまうからでしょう。
現代では軽量なガルバリウム鋼板や計量瓦などの屋根材主流です。
一方、解体工事では土を屋根に乗せている関係でしっかりと防塵対策を取る必要があります。日本クレストでは土壁の家や土葺き屋根の家の解体工事も承っております。もし、解体をご検討の場合はお気軽にご相談ください。